【中小企業向け】新事業進出補助金とは?制度の特徴を解説
中小企業が新たな事業分野に挑戦する際、資金面の不安を軽減できる手段として注目されているのが「新事業進出補助金」です。
本記事では、この制度の基本的な概要や特徴について解説します。
新事業進出補助金とは?
新事業進出補助金は、中小企業が既存の事業とは異なる新たな分野へ進出する際の設備投資等を支援する制度です。
実施主体は独立行政法人中小企業基盤整備機構であり、中小企業の新市場・高付加価値事業への進出を後押しし、生産性向上や賃上げにつなげることを目的としています。
対象となる事業者
企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を行う中小企業等が対象となります。
「中小企業等」とは、業種によって異なりますが、一定の資本金・従業員数の要件を満たす会社・個人をいいます。
たとえば、サービス業の場合、資本金5,000万円以下、従業員数100人以下の事業者が対象となります。
補助率と補助金額
補助率は1/2です。
補助金額は従業員数により異なりますが、750万円〜9,000万円です。
補助対象となる経費
補助対象は、主に以下のようなものが該当します。
- 機械装置、システム構築費
- 建物費
- 運搬費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 広告宣伝、販売促進費
ただし、機械装置・システム構築費又は建物費のいずれかが補助対象経費に含まれている必要があります。
また、内容を確認できる証拠書類を残す必要があります。
基本要件
いくつかの要件が存在しますが、主なものを以下に紹介します。
新事業進出要件
製品等が新規性を有し、既存事業の市場とは異なる、新たな市場に属していることが要件となります。
付加価値額要件
補助事業終了後3〜5年の事業計画期間において、付加価値額の年平均成長率が4.0%以上増加している必要があります。
賃上げ要件
補助事業終了後3〜5年の事業計画期間において、以下のいずれかの水準以上の賃上げを行う必要があります。
- 一人当たり給与支給総額の年平均成長率を、事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上増加させること
- 給与支給総額の年平均成長率を5%以上増加させること
まとめ
新事業進出補助金は、中小企業が新たな分野に進むための有力な手段です。
制度の要件や補助対象を正しく理解し、戦略的に事業計画を立てることで、採択の可能性を高めることができます。
制度内容の詳細や申請サポートについてご相談がある場合は、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
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